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議会通信 vol.71 2017年 夏号


5月26日、平成29年度第2回福岡市議会(臨時議会)が開催され、常任委員会、特別委員会の編成等を確認し、新年度がスタートいたしました。 福岡市民クラブ9名は、昨年に引き続き「一枚岩」となって、活動を展開してまいります。

福岡市民クラブ 一同


第3回定例会(6月13日~6月22日)が召集され、平成29年度補正予算案の他、条例の改正等、全16議案について審議しました。


 平成29年4月1日の入所申込状況や待機児童・未入所児童の状況等を踏まえ、当初予算の2000人分の整備に加えた追加整備を実施するものです。また、保育人材確保の困難さが増す中、市内保育所への就職促進、離職防止を図るため、家賃の一部助成を実施します。
 追加施策 所要額 歳 入
保育の受け皿確保施策
= 500人分の追加整備
599,468千円 国庫補助金   532,860千円
こども未来基金   66,608千円
保育人材の確保施策
= 家賃の一部補助(※)
91,772千円 こども未来基金    91,772千円

※【対象者】市内保育所勤務の正規社員で、当該住居の賃貸借契約者
 【補助額】月額 上限1万円
 【期 間】平成29年10月~平成32年度末まで(予定)


 賑わいづくりに寄与するイベント実施を促進するとともに、民間活力の導入により魅力的な公園施設の設置を推進するため、平成29年10月1日より、公園使用料を見直します。

主な変更のポイント

1.イベント等の使用料の見直し
■ 対  象 : 特定の公園(舞鶴・冷泉・清流・警固・水上)
■ 利用区分 : 物品販売・飲食の提供・宣伝等を主とする催し、興行
■ 使用料: 使用面積1㎡あたりの日額を近傍路線単価をもとに、公
      園ごとに設定
2.施設設置等の使用料の見直し
■ 施設種類 : 公園の魅力を高めるものとして公募し、設置・管理す
       る公園施設
■ 具体事例 : カフェ、レストランなど
■ 月額使用料 : 土地の適正価格×3%/12、
         建物の適正価格×7%/12 以上の額


 文部科学省の指示・指導のもと、一昨年からの教科書問題により結果的に疑念を生じさせたことを踏まえ、教科用図書採択に係る事務の見直しを行なうことから、附属機関である教科用図書採択に関する委員会の名称変更の条例改正を行ないました。

主な変更のポイント

1.委員会

  • 教科用図書採択諮問委員会(非公開) ⇒ 教科用図書調査研究委員会(公開)

2.委員会のメンバー

  • 総数90名から30名に削減
  • 第三者的立場の委員(PTA役員、学識経験者)を倍増


3.基礎資料の作成

  • 委員会の下部組織として「調査会」を設置し、全ての教科書資料を作成

4.教育委員会への答申

  • 教科書の順位付けをせず、各教科書に対する調査研究結果のみを報告


保育士全体の処遇・環境改善が必要!

議案質疑[6月13日] 近藤 里美 (南区)


【緊急保育対策】ニーズの高い地域には設置場所の課題もあり、他部局との連携も含め、努めていただくよう要望しました。保育士確保に向け、希望者が正規で働くことができるような仕掛けと、処遇や働く環境改善に向けた本市の独自施策の検討の必要性を訴えました。

【公園条例】公園内には、パークハウスや集会所、保育所など、様々な施設が設置、計画されていますが、今後寄せられる市民からの様々な利活用ニーズ・期待に対してどのように対処していこうとされるのか、今後の公園のあり方を質しました。

【教科書選定】採択の過程における公正性・透明性をいかに高められるかが重要であるため、どのように公正性・透明性を担保するのか質しました。また、市民の意見を取り入れるため、現在市内5か所で実施している教科用図書の展示を、市役所1Fロビーなどの目に触れる場所で行うなど、今改正を機に工夫するよう提案しました。


国のガイドラインに沿って相談体制の充実を!

一般質問[6月14日] 田中 しんすけ (中央区)

 消費生活相談業務について、本市は公募により平成25年度からビスネットという民間企業への委託を行なっているところです。本市は現在の委託状況について「市との連携がなされ、業務も円滑に実施されている」との評価で、それ以降は毎年このビスネット社が委託を受けていますが、近年の状況を見てみると必ずしも順調ではなく、様々な課題も指摘されているところです。
 質問では、毎年の業務評価報告書や関係者へのヒアリングをもとに、「消費生活相談業務に関しては組織運営や管理体制に課題があり、本市が責任をもって改善に向けて取り組んでいくべき」と主張。消費生活相談員の増員も含めた相談体制の更なる充実を要望しました。また、今年度中にも実施される提案競技の際には、国から出された『改正消費者安全法の実施に係る地方消費者行政ガイドライン』に沿って募集要項や仕様書を見直し、その結果については選定理由も含めて公表するよう求めました。

「親なきあと」の障がい者支援充実を!

一般質問[6月15日] 池田 良子 (西区)

 障がい者本人や家族にとっては、「親なきあと」の施策、とりわけグループホームの設置は緊急課題です。しかし、その設置は進んでおらず、重度障がい者の入居に至っては、処遇や人材確保の課題から更に困難な状況です。そのような現状を踏まえて、市営住宅建て替えに当たってのグループホームなど複合型住宅の整備、市営住宅の高層化によって生み出される余剰地の活用、整備費助成金の増額、他都市が行っている「建て貸し方式」の検討等を求めました。また、障がい児として診断されず、カニューレ装着による痰の吸引など医療的ケアが必要な子どもは、療育センターに行けず、看護師の配置が必要なため保育所での受け入れも困難状況です。障がい児や医療的ケアが必要な子どもなど、様々な状況にある子どもの相談窓口のワンストップ化と、障がい児の親のためのハンドブックの作成、医療的ケアが必要な子どもの保護者の就労を支えるための保育制度を求めました。

和白干潟のさらなる保全を!

一般質問[6月16日] 阿部 正剛 (東区)

 国際的に重要な湿地として認定され、国内有数の渡り鳥の飛来地や多種多様な生物の生息地として知られる和白干潟。現在は、水質や鳥類、干潟生物などの環境状況はほぼ横ばいで推移していますが、さらなる保全に向けた取り組みについて質したところ、市からは和白干潟の重要性についての認識が示され、「博多湾環境保全計画に基づき、環境保全の取り組みを一層推進していく」との答弁を得るともに、「和白干潟をラムサール条約湿地に登録を」という熱心な市民の声には、地元の意見とともに真摯に向き合い、市民が理解を深めるような啓発活動も必要ではないか、と意見を述べたところです。
 また、史跡(遺跡)など貴重な観光資源について、文化財の情報発信の観点からは、取り組みが不十分だと思われることから、「明日の日本を支える観光ビジョン」を踏まえ、外国人観光客に対する多言語表記など一定の統一性を持ったわかりやすい案内に努めるよう求めました。

  • 6月定例会に際し、福岡市民クラブより2点、他会派立案の意見書2点について審議しました。それぞれの議決結果は、下記の通りです。
内 容 立 案 者  結 果
○ 教育予算の拡充を求める意見書  市民クラブ  ⇒ 可決
○ 少人数学級の推進を求める意見書 市民クラブ
 ⇒ 可決
○ ギャンブル等依存症対策の抜本的強化を求める意見書 公明党
 ⇒ 可決(市民ク 賛成)
○「加計学園」の獣医学部開設への安倍首相の関与疑惑の徹底解明を求める意見書
共産党  ⇒ 否決(市民ク 賛成)
※ 市民ク=「福岡市民クラブ」の略


福岡市民クラブ 第6回 議会活動報告会を開催いたします!

開催日時

平成29年 9月7日(木)19時〜

 福岡市民クラブは、「市民と一緒に地域の将来を議論し、政策のかたちで提案し、さらに市民に対する説明責任をしっかりと果たす『働く議会』を実現する」という議会改革における理念の下、変わらず活動を続けているところです。
 これまでの会派の取り組みを皆さまにお伝えするとともに、意見交換の場として「議会活動報告会」を下記の通り開催いたします。

 当日の配付資料を、事前に福岡市民クラブのHPに掲載いたします。(8月下旬予定)

日 時:平成29年9月7日(木)
    19時00分~20時30分 (18時30分 受付開始)

場 所:天神スカイホール ウエストルーム
    福岡市中央区天神1- 4 -1 西日本新聞会館16F

参加費:無料


※議員が手持ちのゆるキャラは、左から ●ココロン(市民局)●あまおうめいすいくん(選挙管理委員会)●スタンバード(教育委員会)●よかろーもん(保健福祉局)●ポートくん(港湾空港局)●ペラ坊(経済観光文化局)●ファイ太くん(消防局)●グリッピ(住宅都市局)●水道ボーイフクちゃん(水道局)●エコッパ(環境局)