議会通信 vol.67 2016年 夏号
福岡市民クラブ9名体制でスタート!
本年4月1日、旧社民市政クラブの2名と旧福岡市民クラブの7名が合流し、新生「福岡市民クラブ」として活動をスタートしました。私たちは、「生活者」、「納税者」、「消費者」、「働く者」の視点から、福岡市の成長、社会保障、地域主権について、それぞれに施策を提案し、その実現を目指して、更に活動を充実させていきたいと考えております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
第3回定例会( 6月14日~22日 )が召集され、条例の改正等18議案について審議しました。また、4月の熊本地震を受けて福岡市が取り組んできたことについて、各委員会の中で中間報告を受けました。
平成28年度 主な議案
福岡市介護保険条例の一部を改正する条例案
- 地域包括支援センターに置くべき主任介護支援専門員の要件に、主任介護支援専門員研修を修了したことを加えるもの。
福岡市介護予防・日常生活支援総合事業の実施に関する条例案
- 介護保険法に基づいて介護予防・日常生活支援総合事業の実施について、定義や事業の目的、事業内容、事業対象者の判定などについて、定める必要があったもの。
はしご付消防ポンプ自動車の取得について
- 中高層ビルの火災等に対する警防体制の強化を図るため、はしご付消防ポンプ自動車を取得するもの。
議会に対し意見書を提出、可決!
- 6月定例会に際し、福岡市民クラブより1点、他会派立案の意見書を3点について審議しました。それぞれの議決結果は、下記の通りです。
内 容 | 立 案 者 | 結 果 |
○少人数学級の推進と教育予算拡充を求める意見書 | 市民クラブ | ⇒ 可決(31 vs 30) |
○食品ロス削減に向けての取組を求める意見書 | 公明党 |
⇒ 全会一致 可決 |
○平成28年熊本地震の被災者支援強化を求める意見書 |
共産党 | ⇒ 否決(市民ク 賛成) |
○最低賃金の時給1,000円以上への早急な引上げを求める意見書 | 共産党 | ⇒ 否決(市民ク 賛成) |
※ 市民ク=市民クラブの略 |

5月19日(木)開催の平成28年度第2回臨時議会において、「平成28年熊本地震の支援に関する決議」を全会一致で決議しました。
この決議により、福岡市議会として、国会及び政府が特別立法での対応も含め、早急かつ積極的な措置をとることにより被災者救済及び被災地復旧に尽力することを強く要請します。

市職員をはじめ、市民の皆さまなどによる熊本支援の主な取り組みです。
人的支援 | 救助活動、ライフライン復旧、避難所運営など、延べ5,159人の支援 |
物的支援 | 市民および企業からの救援物資を約36,500箱受入れ |
受入支援 | 医療11人、学校や保育128人、避難所としての住宅114人を受入れ |
義援金 | 6月1日現在の義援金総額 176,988,475 円 |

方 針 |
◆ 被災地での支援活動における課題を抽出し、検証した上で、国の計画見直し等を踏まえ、防災関係機関等と連携しながら、地域防災計画を見直す。 ◆ 支援する側、支援される側の両面において適切な対応がとれるよう、支援及び受援に関する計画を新たに策定する。 |
スケジュール |
【H28年度】 ■ 熊本地震の支援活動による課題の抽出、検証 ■ 素案の検討や外部専門家の意見聴取 ■■■■↓ 地域防災計画見直し、支援・受援計画策定 |
【H29年度】 ■ 訓練等による検証 ■■■■↓ 年度末を目途に策定 |
生活交通条例の見直しで公共交通の拡充を!
一般質問[6月15日] 江藤 博美(西区)
福岡市域において公共交通網の不便な地域をサポートすることを目的にした公共交通空白地等及び移動制約者に係る、通称「生活交通条例」が議員立法によって制定されてから約7年経ちます。当時と今日の地域社会の状況を比較すると、高齢化が顕著となっており、今後さらに拍車のかかることが確実な情勢にあります。生活交通の確保は、移動手段を持たない高齢者はもとより、障がい者、妊婦等の交通弱者にとっても不可欠であり、地域コミュニティにとって喫緊の課題となっています。議会と行政とが認識を共有して、見直しの作業に入るべき、と訴えました。
地域の方々が、試行運行への取り組みや利用促進など、様々な活動で苦労されており、本格運行に至っていない地域もあることから、市としても「引き続き生活交通確保に向けた取組みに対する支援が重要。関係局と連携して、総合的に生活交通の確保に取り組む」と回答しました。
減災対策に『防災ベッド』が有効!
一般質問[6月16日] 池田 良子(西区)
甚大な被害をもたらした熊本地震では、亡くなった49人のうち、家屋倒壊による「圧死」などが37人であったことから、家屋の耐震基準が問題とされました。福岡市でも1981年5月以前に建てられた旧耐震基準の木造戸建て住宅の耐震診断を行っていますが、耐震改修の経済的負担が大きいことなどから耐震改修が進んでいません。そこで、比較的安く安全が確保できる防災ベッド(30万~40万円)などの購入・設置に対する補助制度を求めました。さらに、校区には指定避難所が2~3か所ありますが、避難者の集中化を防ぎ、高齢者の移動負担が少ない地域集会所を避難所とすることを要望。旧耐震基準で建築された集会所についても集会施設補助金が活用でき、「耐震改修を終えた建物であれば、臨時避難所として活用できる」との答弁を得ました。
また、子宮頸がん予防ワクチン接種による副反応被害者への、本市独自の迅速な救済制度、教育・就労支援を求めました。
観光客を商店街に呼び込む施策展開を!
一般質問[6月17日] 田中 しんすけ(中央区)
福岡市を訪れる外国人観光客数は平成27年に200万人を突破。増え続ける外国人観光客に、(天神・博多といった)都心部だけでなく市内全域を広く訪問してもらうという視点から、観光客を地域商店街へ呼び込むための取り組みが必要であると主張しました。具体的には、地域資源を活かした観光ツアーや商店街が提供する体験ツアーを作るために、①『観光資源開発コンサルタント』制度の導入、および②福岡市観光サイト『よかナビ』の充実という2点を提案。「商店街への外国人観光客の誘導についても検討していく」との答弁を得ました。
また、住宅の空き室などに旅行客を宿泊させる、いわゆる「民泊サービス」についても質問。4月に国が規制緩和したことを受けて、福岡市でも民泊をしやすくするための条例改正が予定されています。その際には、宿泊者と地域住民の間でトラブルが起きないよう、日常生活の安全・安心に考慮した制度設計を心掛けるよう要望しました。
~民泊サービスに関して意見募集~ パブリックコメントを実施します!
住宅の全部または一部を活用した「民泊サービス」の旅館業法の許可取得を促進するため、国は旅館業法施行令を改正し、今年4月から簡易宿所の構造設備の基準等を緩和しました。この動きを受けて、福岡市も旅館業法施行条例の一部改正を行う必要があり、その際にパブリックコメント(市民意見の募集)が実施されることになりました。 具体的には、
① 浴室における脱衣室の面積
② 客室の定員および床面積
③ 玄関帳場(フロント)の設置
④ 住居との混在禁止などの点について意見を募集します。
7月4日から約1か月間でパブリックコメントを実施、この夏の間に意見集約を行ない、9月議会を目途に条例改正案が福岡市議会に上程される予定です。各区役所や市役所の情報プラザなどで閲覧・配布、福岡市ホームページからも意見を伝えることができます。皆様からのたくさんのご意見をお待ちしております!
福岡市民クラブ 第5回 議会活動報告会を開催いたします!
開催日時
平成28年 9月6日(火)19時〜
福岡市民クラブは、新たに9名体制にてスタートを切りました。「市民と一緒に地域の将来を議論し、政策のかたちで提案し、さらに市民に対する説明責任をしっかり果たす『働く議会』を実現する」という議会改革における理念の下、変わらず活動を続けているところです。
これまでの会派の取り組みを皆さまにお伝えするとともに、意見交換の場として「議会活動報告会」を下記の通りに開催いたします。
当日の配付資料を、事前に福岡市民クラブHPにてご覧頂けるように準備いたします。(8月下旬にPDFデータにて掲載予定)
日 時:平成28年9月6日(火)
19時00分~20時30分 (18時30分 受付開始)
場 所:福岡市役所 議会棟 7F 第1・2応接室
福岡市中央区天神1-8-1
参加費:無料